名古屋にある南区の古史などについて、詳しく解説するサイト『名古屋市南区の古史』

●●●さくら●●●

【桜神明社】

桜神明社は桜神明社古墳の上に建っています。
ひめ塚とも呼ばれる桜神明社古墳は直径約36メートル、高さ約4.5メートルの円墳で、
5世紀末頃のものと考えられています。
北側から西側にかけては濠の一部が原形のまま残っています。
しかし、この桜神明社自体の創建は不明のようです。

【長楽寺】

長楽寺は尾張三十三観音第四番のお寺で、811年に弘法大師が夢のお告げにより創建した
ものと伝えられており、当時は寛蔵寺と名付けられました。
しかし寛蔵寺は文明の頃に荒廃し、その後義山禅師が再興して長楽寺と改称されました。
1940年までは呼続公園の一帯が長楽寺だったのですが、現在の公園部分は名古屋市に
寄贈されています。
またこの長楽寺は動物供養でも有名なお寺で、境内には動物専用の火葬場、動物霊園、動物
守護観音などもあります。

【東宝寺】

東宝寺は桜中村城の家老屋敷跡と伝えられています。
境内には尾張徇行記の著者である樋口好古撰の石碑「桜村固本碑」があります。
桜村という名前から、桜の木や美しい桜並木があったのかなと連想するかもしれませんが、
実際には全然違ったようです。
谷や挟間を指す言葉に「さく」と「くら」というものがあり、これを合わせて「さくら」、
つまり桜という地名は谷間という意味なのです。